梨木香歩の椿宿の辺りにを読みました。
主人公の佐田山幸彦(通称山彦)は化粧品を開発する会社の会社員です。
最近、原因不明の痛みに悩まされています。
彼の従姉妹の海幸比子(通称海子)もまた原因不明の痛みに悩まされています。
海子が通っている仮縫鍼灸院の治療師の亀シの提案で山彦は彼らの祖父の実家のある椿宿に行ってみることになります。
なぜ彼らはそのような神話に関連するような名前をつけられることになったのか、祖父の実家の椿宿はどのような場所なのか。
祖父の実家に長年住んでいた竜子さん、その実家を歴史的な建造物として保存しようとしている珠子さん、竜子さんの長男の宙幸彦さんなどとの交流により、椿宿にあった神話的なわだかまりが解消されていきます。
その結果、山彦、海子の痛みも治癒するのでした。
辻村深月のサクラ咲くを読みました。
中学生や高校生たちの青春物語3編が収録されています。
表題作のサクラ咲くは本好きの少女、塚原マチが主人公です。
図書館で本を借りて読んでいたマチは本の中にサクラチルと書かれたしおりが挟まれていることに気づきます。
これをきっかけに見えない相手とのしおり交換日記が始まってしまいます。
一体相手はどんな人なのか、クラスの中の日常の描写とともに物語が語られます。
周りを気にしてなかなか思うように行動できないマチが少しずつ成長していくのでした。
辻村深月の傲慢と善良を読みました。
ジェイン・オースティンの高慢と偏見をもじった題名のとおり、結婚をテーマにした小説でした。
主人公の架と真実は婚活の後に婚約をして結婚式場を予約している仲ですが、ある日ストーカーに追われているという電話連絡を架にした後、真実は失踪してしまいます。
ストーカーにさらわれてしまったのか、それとも他になにか理由があるのか、架は真実を探すために奔走します。
架が真実の両親や姉、以前のお見合い相手と会っていくなかで、自分の傲慢さや真実の善良さについて考えさせられていきます。
例えば、お見合い相手が結婚相手として「ピンと来ない」というのはどういうことなのか、というようなことが掘り下げられていきます。
辻村深月の人物描写は的確で詳細でそこがこの物語を深みのあるものにしていると思いました。
住野よるの麦本三歩の好きなもの 第二集を読みました。
麦本三歩の好きなもの 第一集の続編でした。
ちょっと変わった20代女子、麦本三歩の日常を描いた短編集でした。
勤務している図書館では先輩たちに叱られてばかり、他人と会話するときは自分の言葉で引かれてしまうんじゃないかと心配する、そんなヘタレな女の子。
今作では三歩の二卵性双生児の弟くんが登場するけど、三歩とは正反対でしっかりもの。
三歩が二人いたら世の中大変なんじゃないかという周りの心配は杞憂でした。
怖い先輩の結婚披露宴とその二次会で先輩たちや後輩と楽しくて飲みすぎてしまった三歩。
翌朝三歩が二日酔いで苦しむ様子が、まるでそこで見てきたように描写されています。
ちょっと困った子ちゃんなんだけど、愛おしい三歩の物語を楽しみました。
宮部みゆきのさよならの儀式を読みました。
宮部みゆきのSF短編集でした。
8編の短編が収録されていますが、最初の6編はあまりピンときませんでした。
海神の裔と保安官の明日は面白く読みましたが。
宮部みゆきはSF短編は不得意なんだろうか、と思ったのでした。
今年も、面白そうな本を探して読んでいきたいと思います。
そしてなるべく本を選ぶときに参考になるようなコメントを記録していきたいと思います。
昨年・一昨年は読書量が激減してしまいました。
意識的に本を読む時間を確保しないとこの傾向は続いてしまうと思うので、何か対策を考えたいところです。
どうぞよろしくお願いいたします。