典型的な仙台弁


仙台弁の中で典型的なものをいくつか紹介します。



いづい、いずい

いづい」はしっくりこない、フィットしない、居心地が悪いというような感じを表す言葉で、他の方言ではこのような意味の言葉を聞きません。
例えば、服を着たときに袖がちょっと引っかかって気になる、とか、電車で3人掛けの真ん中の座席に座ったときに両側の人のひじが気になる、説明できる言葉が見つからなくて歯がゆい、くつを左右間違えて履いてしまって歩きにくい、などのようにちょっとした違和感・不自由感を表現します。
知らない人だけの会合に一人参加しているときのなんとなく気まずい状況なども表現します。
通じる人にはこの感じが分かってもらえるのですが、通じない人には全く通じないので「いづい」感じがしてしまいます。
wikipediaに「はっきり拒絶できないわりに鬱屈する東北人の感性を代表する言葉」と記述されていて、そうかもしれないなあ、と思いました。



あづい、あっつい

標準語では「熱い」と「暑い」は区別されませんが、仙台弁では「あづい」は暑い、「あっつい」は熱いというふうに使い分けます。
ひどく暑い場合は「あっついごだー」などと使うこともありますが。
昔の日本語では言葉として分かれていたんだろうか、と興味があるところですね。



〜だっちゃ

〜だっちゃ」は主に女性が使用する同意・説明の語尾です。
「うる星やつら」のラムちゃんは仙台弁だと思い込んでいたのですが、そうではなかったようです。
インターネットで調べたところ、少年サンデーに書かれていた内容として「最初は、日本に実在する方言「〜だっぴゃ」を使おうと思ったものの、女性の言葉遣いで「だっぴゃ」はちょっと…と思ったので、自分なりに可愛らしくアレンジして「だっちゃ」になった、とのことです。結論として実在の方言ではなく、高橋先生による創作だと述べられていました。」との書き込みがあったので、ちょっと残念です。



たごまる(たこ゜まる)

着ているものがだんだんずれて1ヶ所によってしまうことを「たごまる」と言います。
ルーズソックスの状態がたごまっている状態なのですが、ルーズソックスは仙台が発祥地だと聞くと、もともとその状態を表す言葉があることが、ルーズソックスを流行らせた要因の一つだろうか、とか考えてしまいます。



うるがす

洗っていない茶碗や硬くなった餅などを水につけてふやかすことを「うるがす」と言います。 また、お風呂に長く入っていると指先が白くふやけてきますが、これを「うるげる」と言います。
辞書に載っているので標準語かとも思いましたが、いろいろ聞いてみると違うようです。 岩手県の人も使っているので東北地方の言葉なのかもしれません。



ちのな、おどでな、ちょねんな

仙台弁では過去を表す言葉には、ちのな(昨日)、おどでな(一昨日)、ちょねんな(昨年)、ゆんべな(昨晩)、さっちな(先ほど)というように「な」のつくものが多いようです。 東北弁でも他の場所では少ないようなので面白いと思います。
ちなみに、「な」は所有の助詞としても使用され、おれな(私のもの)、おらいな(私の家のもの)、あんだな(あなたのもの)というように使われます。 言葉は同じでも、語源は違っていると思いますが。



むつける

子供が何かをしようとするのですが、親にだめだよ、と言われて、「いいもん、ぼく」といじけてしまいます。 このような状態を仙台弁では「むつける」と言います。 大人になっても、たとえば自分の思うとおりにならなくて、いじけていたり、へそをまげたり、ふてくされたりして「むつけている」ひとが結構いるものです。 面白いですね。



だれ〜、どごに〜

これらの言葉は間投詞で、そんなこと常識ですよ、誰に聞いてもそういいますよ、という意味になります。 (愛の告白をしたときのてれかくしにも言うそうです。)
仙台弁を使う人たちは頻繁にこの言葉を使います。

ちょっとニュアンスは違いますが、標準語では「トーゼン」というような言葉に相当すると思います。