2002年に読んだ本の感想



2002年12月29日

平岩弓枝の下町の女を読みました。
昔気質の芸者屋のおかみとその娘の交流を描いた小説です。 設定や描写の方法は同じ作者の風子と同じような感じでいろいろな出来事を通して親子の交流が描かれています。 私の読後感としてはキャラクターが立っている分、風子のほうが好きだなあ、というものです。


2002年12月25日

江國香織のきらきらひかるを読みました。
私は一部の若い女性の感性が良くわからないことが多いのですが、つい惹かれてしまいます。 振られたりすることも多かったのでトラウマになっているのかもしれませんが。
この小説の主人公の不安定な感性にも惹かれてしまいますが、やはりよくわからないなあという感じです。 若い女性がおばさんになってしまうと安心してお話ができるのですが、若い頃どんなことを考えていたの、と きいてもその人も明確な言葉にできないことが多いようです。


2002年12月23日

中島らものガダラの豚を読みました。
中島らもの小説は上方のジョークと早い展開が魅力です。この作品も楽しめました。 しかしながら、最近ミステリーを読む体質が変わってきてしまっているようで、例えば第1部で主人公の妻が新興宗教から抜け出すところ などは宮部みゆきならこんな簡単には終わらせないよな、とか、第3部で主人公が超能力者と戦うところなどは貴志祐介なら もっとグロテスクに恐怖をそそるように書くだろうな、とか思ってしまいます。 エンディングにもう少しひねりがあっても良かったなあと思いました。


2002年12月21日

東野圭吾のあの頃ぼくらはアホでしたを読みなおしました。
東野圭吾は妹が好きな作家で何冊か借りて読んでいます。 居間にたまたま本が置いてあったので読み直してしまいました。 ウルトラセブンに対する思い入れとかは納得してしまいます。 また、「僕のことではない」の章などは腹を抱えて笑ってしまいます。 どちらかと言うと私の青春時代は庄司薫の小説よりも東野圭吾の小説に近いという気がします。
東野圭吾の小説ではしのぶセンセのシリーズ(浪花少年探偵団、しのぶセンセにサヨナラ)なども気に入っています。


2002年12月14日

乃南アサの6月19日の花嫁を読みました。
よくできたミステリーで、記憶喪失の主人公が自分の記憶を取り戻していくというストーリーです。 しかし、最後の終わり方が中途半端で、とりあえずハッピーエンドになっているのですが、あれはどうしたの、これはどうなるの というところがいくつかありました。もう少しストーリーに深みがあっても良いなあ、と思いました。


2002年12月11日

庄司薫の赤頭巾ちゃん気をつけてを読みました。
友人から薦められて読みました。このタイトルは聞いたことがあるので読んだように思っていましたが記憶になかったので初めてのようでした。 高校生の頃の自意識過剰を思い出して何かむず痒いような感覚を楽しむことができます。

宮部みゆきの堪忍箱を読みました。
宮部みゆきお得意の江戸時代ものの短編集ですが、残念ながら他の作品よりは落ちるようです。


2002年12月9日

宮部みゆきの震える岩を読みました。
怪奇物語の顔をしながら、忠臣蔵の新たな解釈を加えたりと宮部みゆき流の時代物です。 姉妹屋のお初やおよしが魅力的な女性として描かれており、そのような意味では楽しめましたが、 謎ときや怪奇の解説がいまいちでちょっと納得できなかったのが残念です。


2002年12月5日

野口悠紀夫の「超」文章法を読みました。
読者に興味を持って呼んでもらうためにはどのような文章を書くべきなのかということが例を挙げながら解説してあります。 文章を書くためには頭の整理をどのようにすべきかと言う意味でも参考になります。


2002年12月4日

北村薫のリセットを読みました。
私はほとんど単行本は買わないのですが、古本屋でスキップ、ターンに続く三部作として置いてあったので 買ってしまいました。 北村薫らしく魅力的な女性が主人公でしたが、他の二作に比べるとSF的な部分が少なくなって主人公たちの 描写が多くなっています。そういう意味ではちょっと物足りない感じもしました。


2002年12月3日

宮部みゆきのとり残されてを読みました。
短編集でした。最初の数編はちょっといまいちだったのですが最後の2編は不思議な雰囲気の掌編で ちょっと心に引っかかる作品でした。 江戸時代もので怪奇を題材にしたものは結構気に入っているものがあるのですが、 現代もので怪奇を題材にしたものは作り物めいて気に入らないというのは面白いと思います。


2002年11月30日

気が向いてマジック・アイという3D立体視の絵本?を買いました。
先日大阪の友人に会ったときに、次男君が立体視できると言う話を聞いて、そう言えばうちの長男も立体視したいと 言っていたなと思ったのがきっかけです。 同様の本は何冊かあったのですが、これが一番きれいに立体視できたので買いました。 目が良くなるという記述もありますがこれは眉唾ものですね。


2002年11月29日

宮部みゆきの東京下町殺人暮色を読みました。
このミステリーはちょっと気に入りませんでした。少年が主人公だからだろうか? 犯人像がいまいちだからだろうか? 登場人物の行動理由が納得でなかったからだろうか? ちょっと残念でした。

和田迪子の万能感とは何かを読みました。
書いてあることの中に納得できる点が多く面白く読めました。 組織の長になったときに自分は何でもできるんだという錯覚に陥り(これを万能感と呼ぶようです)、現実検討能力が 衰えてしまう人が多い。ワンマンぶりが度を越して周りにイエスマンを集めてしまうため、さらに現実検討能力が衰えてしまい 最終的に悲劇的な結末を迎える。このような記述は、非常に面白いと思いますが、デジャブとしてつい最近も見ているような気がしてしまいます。


2002年11月26日

高橋治の海の蝶を読みました。
この人の描く女性はとても魅力的に感じられます。この小説の主人公もそうなのですが、 難病を背負った女性ということで、ちょっと魅力が半減しているように感じられます。 また、小説の前半で出てきた人が後半では全く出てこなかったりして小説の構成にも無理があるように思いました。


2002年11月24日

きたやまようこのりっぱな犬になる方法を読みました。
友人が犬の話題を話していたのでつい買ってしまいました。 子供向けの絵本ですが、犬の飼い方や犬の立場にたっての考え方がわかりやすく書いてあります。 私は犬や猫を飼ったことがないのでこのような絵本を見るとあこがれてしまいます。

萩尾望都の11人いる!を読みなおしました。
この本は20年以上前に気に入っていた本ですが、古本屋で見かけたら、 正編、続編のほかにショートショートが7編そして中島らもの解説までついていたのでつい買ってしまいました。 昔これを実写でTVドラマ化されたときに出演者が色とりどりのかつらをかぶっていたため幻滅したことを思い出しました。


2002年11月20日

五味太郎の注意読本を読みました。
五味太郎の絵本は味のある挿絵とウィットの利いた文章で楽しませてくれます。 子供時代を思い出しながらたまにはこんな絵本もいいかも。

中谷彰宏の大人の友達を作ろうを読みました。
本屋で見て「ドタキャンをする人に限って自分がドタキャンされると怒る」というフレーズに惹かれて買ってしまいました。 結構質のよい人脈作りのための処世術の本でした。 文章がちょっといまいちですが内容はいちいち納得できるものでした。 この人は結構たくさん本を出しているようなので何冊か読んでみようかな、と思いました。


2002年11月20日

今日は東京出張だったのですが、新幹線待ちでちょっと本屋によって見かけたサンダーバード大全を衝動買いしてしまいました。
懐かしいサンダーバードの物語の設定や各話のあらすじ、特撮の裏話などが満載で読み耽ってしまいました。 キャプテン・スカーレットや謎の円盤UFOの写真も載っていて懐かしく感じました。


2002年11月18日

今週はちょっと時間があったので空港の待ち時間に何冊か本を読みました。

乃南アサの5年目の魔女を読みました。
これも怖い小説で、覗いてはいけない女の人の怖さを垣間見てしまったような怖さがあります。 初めは主人公が被害者なのですが、物語が進んでいくと実はそうばかりとも言えなかったということが わかってきます。

貴志祐介の青の炎を読みました。
主人公の気持ちと言うのがひしひしと伝わってくる怖い小説です。 この作家の作品は黒い家を始めとして 実際にありそうな設定で物語が進むので、虚構だとは知りながら つい感情移入をして主人公と一緒に怒ったり怖がったりしてしまいます。 誰かを不幸にしたくないために犯罪を起こしてしまうという設定が私の急所をついてきました。

村上春樹のもし僕らのことばがウィスキーであったならを読みました。
シングル・モルト・ウィスキーを題材とした軽い旅行記です。怖い物語を2冊も読んだあとだとほっとします。
ところでアイルランドの地図が出てくると、どこがアルスターなんだろう、と探してしまうのはやはり リヴィエラを撃てが 印象に残っていたからだろうか?


2002年11月15日

高村薫のリヴィエラを撃て ですが、手元にちょうど読む本がなくなったので中断したところから続けて読みました。 最終的にどのようなことが起こっていたのかがわかり、それなりに面白く感じましたが、 どうも描かれている世界が絵空事のように感じられました。 全ての謎が一番最後になって謎解きされるのがそんな風に感じられる理由なのかもしれません。

本の検索でお世話になっているイーエスブックスのホームページの検索のCGIが変わってしまった ようなので再度リンクを張りなおしました。HTML自体は短くなったので見通しはよくなりました。 勝手に他のホームページのリンク等をしているとこのようなときに困ってしまうなあ。


2002年11月13日

藤島康介の逮捕しちゃうぞ4〜7巻を 古本屋で買ってきました。ゆっくり読もうっと。

頭文字〈イニシャル〉Dの 最新刊を買ってきて読みました。以前一緒に仕事をした人が、拓海はインプレッサに乗り換えるんだそうですよ、 と言っていたのを思い出して以前もらったメールアドレスにメールを出してみたらそのアドレスは無効になっていました。(^_^;


2002年11月9日

藤島康介の逮捕しちゃうぞ1・2巻は 「ああっ女神様っ」のウルドとスクルドが婦警さんをやっているような設定のコメディでした。 私は楽しめたので古本屋で続編も買おうと思います。

内田春菊の悪女な奥さんは この人らしいいつもの夫婦論でした。新しい部分はありませんでしたが、とらばーゆに連載されていたというのが 驚きです。カミさんが読んでいましたがこんな理想的なだんなさんなんかいないよ、という意見でした。 確かに自分の周りを見回した中にはいなそうだなと思いますね。

今日は冷静と情熱のあいだの映画をテレビでやっていたので片手間に見ていたら1年前に読んだ原作を思い出しました。 原作は女性の側からの赤rossoと 男性の側からの青bluの2分冊を2人の作家が書いていました。 それぞれの側からの物語が交錯していくところが面白く読めたのを覚えています。 映画のできは物語の中で二人が登った塔がどのようなものなのかがわかった程度であまり面白くありませんでした。


2002年11月8日

スティーヴン・キングのスタンド・バイ・ミーを読みました。
スタンド・バイ・ミーの映画は気に入って見ていたのですが、原作は読んでいませんでした。 今回、古本屋で原作を見つけたので買って読んでみました。 映画で見るのと小説を読むのでは結構イメージが違いました。 小説のほうが明確に作者の考えが伝わってきます。 表現方法の違いだとは思いますが面白く感じました。
収録されているもうひとつの短編「マンハッタンの奇譚クラブ」も不思議な雰囲気のある小説で楽しめました。

今日はちょっと時間があったので古本屋によってコミックを買ってきました。 藤島康介の逮捕しちゃうぞ1・2巻と 内田春菊の悪女な奥さんです。 内容はまだ読んでいないのでわかりませんが、これらの作家の別の作品は気に入っているので期待しています。


2002年11月1日

春日武彦の不幸になりたがる人たちを読みました。
精神科医から見た不幸になりたがる人たちの分析です。二十歳頃に心理学に凝っていたころに読んだエーリッヒ・フロムの 自由からの逃走で解説されていたものと 通じる自己破壊の性向をわかりやすく説明しています。 不幸な状態から抜け出すことが必要だとわかっていても日常を変えるのが億劫で、結果として不幸な状態のまま とどまってしまう、という人が意外と多いという指摘はついうなずいてしまいます。


2002年10月30日

酒見賢一の陋巷に在り 医の巻を読みました。
これもシリーズで出ている「陋巷に在り」の文庫本最新刊7巻目です。 一つ前の劇の巻では敵役の子蓉の攻撃が猛威を振るっていましたが、今回の巻でも大変です。 最終的にどのようにお話を持っていくのか楽しみです。


2002年10月23日

夢枕獏の陰陽師 鳳凰ノ巻を読みました。
シリーズで出ている陰陽師の文庫本最新刊という事で安心して読むことが出来ます。 今回も安倍晴明が活躍しますが、面白いと思ったのは晴明が蘆屋道満と同盟を結んだというストーリーになっていることです。 一般に蘆屋道満は安倍晴明の敵役として描かれることが多いので。

長男が楽しみにしていたハリーポッター 炎のゴブレット上下巻をカミさんが買って来ました。 ハリーポッターの物語自体は幼稚な部分があるものの楽しむことが出来ますが、訳が日本語として 間違っているところが時々あるのが気になります。 長男が読み終わったら借りる予定なので、今回はそのようなことがないといいのですが。


2002年10月18日

宮部みゆきの初ものがたりを読みました。
かまいたち と同じ回向院の茂七が主人公の江戸時代を舞台にしたミステリー短編集です。 本当はもう少し続けるつもりだったのに連載していた雑誌が廃刊になったとのことで、ちょっとしりきれトンボ のような感じがしますが、各章は面白く読むことが出来ました。

高村薫のリヴィエラを撃て を買って読んでいるのですが、上巻の3分の1くらいを読んで飽きてしまいました。 何か面白そうなことが起こっているのだろうとは思いますが読んでいてつまらない。 何かの賞を取った小説なので多分面白いのだろうけど、私にはピンと来ませんでした。
昔、レ・ミゼラブルを買って4巻中1巻目の半分も読まないうちに飽きてしまって読み続けられなかった、というのを思い出しました。


2002年10月14日

若い頃によく読んだ作家では石川達三、ヘルマンヘッセ、遠藤周作、星新一など その作家の文庫本はほとんど制覇したという作家もあるのですが、 なぜかおすすめの本にあげる気になりません。
当時は面白いと思って読んでいたはずなのですが、いま思い出しておすすめの本にあげる気になりません。
考えてみると面白いものです。どんな理由があるのかそのうち読み直してみたいと思います。


2002年10月10日

宮部みゆきの幻色江戸ごよみを読みました。
江戸時代を舞台にした人情物のミステリー短編集(こよみなので12編)です。 宮部みゆきの時代物は安心して読めるので、私のお気に入りになりつつあります。 主人公たちが恐れたり喜んだりするのが身近に感じられるのがいいと思います。


2002年10月5日

ゲームを始めてしまうと通勤電車の中では攻略本を読んでしまうので読書をする時間がなくなって しまいます。 というわけで今は高村薫の小説よりはカルドセプトの攻略本を読んでいるという状態です。 ゲームが一段落すればまた感想を書けるようになると思います。


2002年10月3日

高村薫の黄金を抱いて翔べを読みました。
私が高村薫を読んだ1冊目は面白かったので続けて買いましたが、この小説は面白くなかった。 緻密な計画と大胆な着想で銀行強盗を実行する男たちの物語ですが、人間が描かれていないので 単なる絵空事と感じてしまいます。最後のほうは読み飛ばしてしまいました。
私が読んで面白いと感じるのは登場人物の気持ちのゆれが感じられるような小説なのだと思いました。


2002年9月28日

日本博学倶楽部の「間違いやすい日本語」の本を読みました。
最近言葉の間違いに興味があったのでつい買ってしまったのですが、内容を読んだら 間違いの言葉の一覧とその解説が書いてあるだけでした。
言葉の間違いを分析して日本語のこれからの方向を予測するとか、 著者の日本語に対する思いが書いてあったりというようなことは全くなく、 買わなければ良かったと後悔しました。


2002年9月24日

高村薫の地を這う虫を読みました。
高村薫の初期の短編集です。 どの主人公も落ちてしまった境遇にもかかわらず自分の矜持を保ちながら生きていく 生き様がハードボイルドに書かれていて読み応えがあります。
友人が高村薫を薦めてくれたので代表作を何作か読んでみようかな、と思っています。


2002年9月20日

岩井志麻子のぼっけえ、きょうてえを読みました。
明治時代の岡山県を題材にしたホラーの短編集です。 短編は4編収録されていますが、私はグロテスクなのが嫌いなので表題作の「ぼっけえ、きょうてえ」は ちょっといまいちでしたがそれ以外の3編はそれぞれ貧しい村の閉塞感や女性の情念の怖さが 良く表現されていて本当に怖いなあと思わせる小説でした。
短編集を読んだ後に見るとこの小説の表紙になっている日本画の女性の表情も怖く見えてきます。


2002年9月13日

宮部みゆきの返事はいらないを読みました。
宮部みゆきの初期の短編集です。 この作者の作品はどんでん返しのトリックを中心としてそれにかかわる登場人物の気持ちのゆれが 暖かい作者の視点から書かれているので安心して読むことが出来ます。 この短編集に収録された6編も驚きと一緒に気持ちがあったまる掌編でした。


2002年9月9日

春日武彦の17歳という病を読みました。
精神病治療の第一人者の若者論です。 人間のあらゆる言動に一貫性を保とうとするのは若者と狂人だけである、などと言う指摘は 自分の若い日を思い出すと首を縦に振りながら納得してしまいます。 また、自分の気持ちを表現するための語彙が貧弱であることが若者のキレる原因になっている のではないか、という指摘もそうかもしれないなあと思わせます。
4章までは落ち着いて読めるのですが、5章は文章の中で筆者がキレてしまいます。 これはこの著者にしては妙だなあと思いましたが、この本を読むだろう若者向けにキレて 見せているのではないかと思いました。


2002年9月7日

宮部みゆきのかまいたちを読みました。
江戸時代を舞台にした不思議な物語の短編集です。 宮部みゆきの初期作品群だそうで、結構楽しめました。
この小説や本所深川ふしぎ草紙の中では江戸時代の言葉を使っていると思われるところがあるのですが、 仙台弁の言葉と共通する言葉がいくつかありました。 先日の友人からの方言というのは古語をベースとしているという コメントが的を射ているのかなと思いました。


2002年9月5日

宮部みゆきの龍は眠るを読みました。
他人の心を読むことができる、という能力を持ってしまった少年の物語です。 確かによく書かれていますが、設定にちょっと無理があるからかあまり感情移入が出来ませんでした。

今年は社員に「今年は1人1資格もしくは検定に合格すること」と指示を出しました。 社員の手前、私も ORACLE MASTER SILVER くらいは合格しようかな、 ということで参考書を買ったのですが、読もうと思って買った本が20cmくらい待っているので なかなか始められません。 参考書自体はかばんの中の重石になっていて毎日持ち歩いて体を鍛えることはできてはいるのですが...


2002年9月1日

宮部みゆきの本所深川ふしぎ草紙を読みました。
江戸時代の本所近辺をモデルにしたミステリーです。 よく出来ただまし絵のように、最初に描かれている情景の中に実は別の絵が隠れていて 驚かされるという面白さがあります。 私は駒形のビルに勤務したことがあるので、知っている地名が出てくるとうれしくなります。 北村薫もおすすめの小説です。


2002年8月30日

本間千枝子の父のいる食卓を読みました。
第二次大戦前夜の東京の中産階級の生活を書いたエッセイで、 父親を中心とした家族の思い出が描写されています。 子供の目から見た昔の家族の幸せを食事をテーマにして表現しています。
読んでいるうちにこんな家庭が作れるといいなとあこがれてしまいますが、 残念ながら私はそのような努力をしてこなかったので無理だろうと思います。


2002年8月26日

宮部みゆきの我らが隣人の犯罪を読みました。
これは宮部みゆきの処女作です。 短編集ですが、それぞれトリックが絶妙で驚きがあります。 語り口も面白く落ちも秀逸です。宮部みゆきを最初に読む本としてもおすすめです。


2002年8月24日

宮部みゆきの理由を読みました。
面白かった。 いろいろなパターンでの性格に問題のある人たちが事件を起こしてしまうというストーリーに なっています。 小説を読みながらフィクションなのについ怒ってしまうというパターンにはまってしまいます。

長男が結構長時間オンラインゲーム(戦車を1人1台操作して戦うんですが、何人かのチームをつくり、 チーム対抗で戦っています)をやっています。 チーム仲間が4〜5人いるらしく、聞いたらみんな小学校6年生から中学校1年生くらいで、 静岡とか横浜とかの人らしい。 チャットをしながら遊んでいるんだけど、チャットの内容に「宿題があるから」とか 出てくるらしい。 先日読んだエンダーのゲームを連想してしまいました。


2002年8月23日

J.R.R.トールキンのホビットの冒険を読みました。 指輪物語を読んでからその前編であるこのファンタジーを読みたいと思っていたのですが、 なかなか書店で見つけることが出来なかったのでした。
ビルボ・バギンズがゴクリから魔法の指輪を奪った物語が語られています。 指輪物語を気に入っている人には是非読んでいただきたいと思います。

村上龍の選択したホラー短編集の「魔法の水」を読みました。 それなりに面白いのですが、心に響くものはありませんでした。 景山民夫の短編は新興宗教のパンフレットみたいで、その後の彼の行動を想定すると別の意味で 怖いということはありましたが。


2002年8月13日

宮部みゆきの「今夜は眠れない」を読みました。
少年が主人公のミステリーでしたが、今回はそれほど面白くありませんでした。 この人の小説は結構出来不出来があるのかもしれないなあ、と思ってしまいました。


2002年8月12日

宮部みゆきの「蒲生邸事件」を読みました。
2・26事件は昭和11年ということですから今から64年前なんですね。 日本の近代へのタイムトリップの設定でのSFということで 欧米のタイムトリップの考え方とは違っていて興味深く読めました。 後日談(謎解き)もそんなふうにするのね、ということでちょっと意外でした。


2002年8月8日

宮部みゆきの「火車」を読みました。
宮部みゆきはトリックを見せるというよりは登場人物の行動を描写することで 物語の厚みを持たせるというタイプの作家なのでどんどん引き込まれてしまいます。 この本のテーマの多重債務者についても興味を持っていたことなので そういう意味でも楽しめました。


2002年8月6日

宮部みゆきの「模倣犯」を読み終えました。
面白い。怖い。今まで宮部みゆきをあまり面白くない作家だと思っていたのを撤回します。 久しぶりのハードカバーでしたが下巻は一気に読んでしまいました。 これは宮部みゆきの小説を片っ端から読んでみよう、と思わせる傑作です。


2002年8月4日

ヘレン・フィールディングの「ブリジット・ジョーンズの日記」を読みました。 どたばたのコメディですが、気軽に読めました。 かわいい性格の主人公の考え方や行動に苦笑させられます。

宮部みゆきの「模倣犯」を読み始めました。 物語は面白そうなのですが、本が重いのが難点です。 文庫本になれてしまうと単行本を通勤で読むのはちょっとつらくなってしまいます。


2002年7月29日

藤島康介のああっ女神さまっを最新版まで買いました。
美人でスタイルが良くて性格も良い女神様と主人公とその他の脇役たちが織りなす、どたばたギャグです。 ところどころに組み込まれているエピソードは楽しめるもの、ちょっとほろりとさせられるものなど いろいろで、つい何度も読みふけってしまいます。

北村薫の「月の砂漠をさばさばと」を読みました。
絵本のような絵本でないような童話です。 とは、言いながら北村薫らしさもしっかりと持った読み応えのある小説です。


2002年7月28日

高橋治の「女たち」を読みました。
高橋治はお客様と話をしているときに好きな作家として紹介してもらった作家ですが、 あまり読んでいませんでした。 この短編集は高橋治の魅力が詰まっていて他の作品も読んでみようかなという気にさせてくれました。

北村薫のアンソロジー「謎のギャラリー−謎の部屋−」を読みました。
謎のギャラリー3冊目です。 「指輪/黒いハンカチ」のニシ・アズマが面白かった。 また「俄あれ」が心に引っかかりました。雷が通っていく時間の闇が迫ってくるようでした。


2002年7月25日

春日武彦の「ロマンティックな狂気は存在するか」を読みました。
春日武彦の本は何冊か読んでいますが、具体的な精神病への対応方法や現場の悩みなどを仕事で 看護する人を対象として書いている本が多かったようです。 ところが、この本は一般の人を対象にして文学や一般的な常識での「狂気」と分裂病などの 病気での「狂気」の違いをわかりやすく解説しています。
なぜか表紙の著者のところには「オレたちの精神科医」とルビがふってありました。


2002年7月24日

杉浦日向子の「大江戸美味(むま)草紙」を読みました。
この人の本を読んでいると私も江戸時代にいて庶民と一緒に生活していたような気分にさせてくれます。 気軽に読めるという点でもおすすめの本です。


2002年7月23日

北村薫のアンソロジー「謎のギャラリー−こわい部屋−」を読みました。
謎のギャラリー3冊のうちの2冊目です。 さすがに珠玉の名作がならんでいます。 中でも「夏と花火と私の死体」が変わった味わいで面白いと思いました。


2002年7月21日

筒井康隆の「わたしのグランパ」を読みました。
筒井康隆の昔のイメージからするとちょっとパンチが不足しているような気がしますが、 あとがきを読むと<お話シリーズ>として書かれたもののようなので 中学生程度を対象ということなら納得できます。


2002年7月20日

村上春樹の「使いみちのない風景」を読みました。
写真と村上春樹のエッセイ(テーマは旅です)で構成されている本です。 いつもながらの村上節で楽しめました。

北村薫のアンソロジー「謎のギャラリー−愛の部屋−」を読みました。
北村薫が集めたものなのでやはり珠玉の短編が集まっています。 私が一番気に入ったのは野上弥生子の「砂糖」ですね。このようなお話はやっぱり好きですね。 古い人間なのかもしれないけど。
それに比べて「狐になった夫人」は面白くなかった。途中から読み飛ばしてしまいました。 私は結構好き嫌いが激しいのかもしれないな、と思いました。


2002年7月18日

私が最近読んだ本の感想を記録することにしました。
ここに載せる本は必ずしもおすすめの本ではない可能性が高いですが、 読みたい本を選択する際の参考になるかもしれません。 ならないかもしれないけど。


2002年6月30日

北村薫の謎のギャラリーを読みました。 私は自分は結構読書家のつもりだったのですが、北村薫は本当によく読んでいますね。 こんな風に薀蓄を見せびらかされてしまうと脱帽するしかありません。 アンソロジーも買ったのでゆっくり楽しめると思います。


2002年6月11日

近頃、古本屋で本を買うことが多くなりました。物置の段ボール箱の中にあることは間違いないのだけど 探すのが面倒だ、というようなときには100円だったりするとつい買ってしまいます。 本屋で買おうかどうか迷った本などは半額で買えるときには即買ってしまいます。
元から私は気が付かずに同じ本を買ってしまうことも多く、昔調べてみたら「超・整理法」などは 3冊もありました。
古本屋から見ると私のように本をストックするタイプの客は本の回転が悪くなるのでお断りなのかも しれませんが。


2002年5月21日

konnokおすすめの本を30冊単位で分けることにしました。
今までは、同じ作家の小説は重複して紹介はしませんでしたが、ブロックをまたがる場合は同じ作家の 別のジャンルの本も紹介することとします。


2002年5月4日

昨日、古本屋に行ったら「ああっ女神さまっ」が安かったので始めのほうを買ってきました。 長女が「面白い!」と言って読んでいました。私はまだ読んでないのに。


2002年4月15日

今週、長女の買っていた「パタリロ!」 を久しぶりに読みました。私は結構ゲラなのでこのようなベタなギャグは大好きなのです。 昔は40巻くらいまで買い揃えていたのですが、現在70巻を越えているということなので続編を買ってみようかなとか考えています。
マンガについてもおすすめの本を書いてみたいなとは思うのですが、小説に比較するとカバー率がかなり低いので二の足を踏んでしまうところです。 とは、言いながら手塚治虫は別格なのでおすすめの本で紹介したいと考えています。


2002年4月12日

今回、紹介した本のプロフィールが見れるようにイーエスブックスさんへのリンクを登録していますが、私が気に入っている 小説が絶版になっていたりすることが多く、やはり世の中は本離れがすすんでいるのかなあ、と感じてしまいました。


2002年4月11日

「おすすめでない本」というページを開いてみたいなと思ったりしています。
これは読んでいる途中で投げ出してしまったようなつまらない本ではなく、読んで面白いのだけどおすすめの本に入れると選者の品性を 疑われてしまうような本です。 例えば、「家畜人ヤプー」とか、 小林よしのりの「戦争論」とか、 一時話題になった「バトル・ロワイアル」などです。
まあ、通常私を見ている人は品性とかを期待していないだろうからあまり問題はないのだろうけど。